EURO16ポルトガル優勝の立役者 フェルナンド・サントス監督
1週間以上前に閉幕したサッカー欧州選手権EURO16はポルトガル優勝で幕を閉じた。
C・ロナウドやぺぺなどのレア陣営に注目が集まるが、優勝に導いた指揮官にフォーカスしたい。
ポルトガル代表監督 フェルナンド・サントス氏 61歳
国際舞台でポルトガル代表を初の栄冠に導いたベテランの指揮官。
ギリシャ代表を2012年EUROベスト8、2014ブラジルW杯ベスト16と成績を残した。
パウロ・ベント監督を解任後、2014年9月に就任後、現在まで約2年間代表チームを強化を図ってきた。
そんな指揮官の特徴をポイント3つに分けて説明。
1.柔軟性ある采配。
⇒23人召集されている招集メンバーのうち、GKを除くフィールドプレーヤー20人全員起用。
グループリーグ3戦、決勝トーナメントと先発メンバーを中心選手を除き変えていった。
他国では先発するメンバーを固定する中、調子の良い選手などは躊躇せず起用する勇気のある選手起用をみせた。
例えばレナト・サンチェスという18歳の期待のタレント(大会終了後、強豪バイエルンミュンヘンに移籍)が途中出場ながら、GL、決勝トーナメントでの活躍が認められて
準々決勝ポーランド戦から先発で起用され、見事に結果を残すなど大会中での成長が伺えた。
2.人身把握
⇒これだけの多くのメンバーを召集している以上、試合に出場していない選手のモチベーション低下など
が懸念されるが、そういった選手にも声をかけるなどして気を配りベンチからチームを盛り上げ役に徹してもらうように促し、チームを見事に纏め上げた。
3.対戦相手の分析による戦術の変更。
⇒これまで、ポルトガルというチームはドリブルが得意なタレントの個人技を活かした
攻撃的なフットボールを展開してきた。
そのためGLは攻撃重視の戦術を敷いたが格下と思われる3戦とも引き分けに終わり、辛うじて3位通過だった。
GL3戦の戦いを振り返りこのままでは、決勝T初戦で当たることになったクロアチアなどと戦っても
結果が残せないとみるやすぐに守備重視の采配に変更し功を制しました。
最後に
8月に入ればオリンピック日本代表がリオデジャネイロで厳しいグループリーグ3戦が迫っており
どのチームも格上です。ナイジェリア、スウェーデン、コロンビアと強豪3カ国相手にどう戦いを挑むのか注目です。
今回のユーロにおいてはポルトガル代表は守備的な戦い、退屈と批判の声があるなど、決して褒められた試合内容とは言い難い。スポーツにおいては勝利という結果が絶対条件なので、今回ポルトガル優勝の戦いぶりを振り返ると格上への戦い方など手倉森ジャパンには参考になるのではないかと思っている。
手倉森監督の勇気ある采配に期待したい。